11/23
2024
Sat
旧暦:10月23日 友引 辛 
産業・経済
2019年7月30日(火)9:00

トガリシラナミ 種苗生産に成功

海業セ、養殖業に期待/栽培漁業推進協で報告


初めて種苗生産に成功したトガリシラナミ=29日、市海業センター

初めて種苗生産に成功したトガリシラナミ=29日、市海業センター

 2019年度宮古地区栽培漁業推進協議会(会長・下地敏彦市長)が29日、市役所平良庁舎で開かれた。会員らが参加し、18年度事業報告総括および歳入歳出決算など2議案を原案通り承認した。旧宮古栽培漁業センター(現市海業センター)の1985(昭和60)年8月開所以来、30年余でトガリシラナミ(シャコガイ類)の種苗生産に初めて成功したことを報告した。今後、漁業者による養殖事業が加速しそうだ。

 トガリシラナミは貝の前後がとがっていることが名前の由来とされる。荒波のあるリーフ外に生息し、殻長は最大20㌢以上に成長。食用として刺し身やバター焼きで好まれる。近年は観賞用として人気が高い。

 この日の会合の冒頭、下地市長は「新年度はどう取り組んでいくか。それぞれの実績を踏まえながら新しい取り組みの論議をしていただきたい」と期待を込めた。

 18年度事業報告総括によると、同センターではハマフエフキ(タマン)、タイワンガザミ、シラヒゲウニ、ヒメジャコ、ヒレジャコ、トガリシラナミ、モズク、魚のサバヒーを種苗生産している。

 このうち、ハマフエフキは、沖縄本島にある県栽培漁業センターより種苗1万7077匹を購入したが、宮古までの輸送中に酸素給気に事故があり、中間育成場に収容できたのは約9000匹だった。実績は放流3993匹、有償譲渡3137匹の計7130匹。

 放流内訳では、パヤオの日まつりで1850匹、池間小学校体験学習で317匹、伊良部の佐和田の浜で1826匹をそれぞれ放流した。

 トガリシラナミは生産2万8168個のうち、有償譲渡は7468個。当初種苗生産の計画はなかったが、5月23日に水槽内で自然放精抱卵したため種苗生産を試みた。その結果、初の種苗生産に成功した。

 18年度歳入歳出決算では12万4000円を次期繰り越しとした。19年度歳入歳出予算は歳入歳出ともに365万4000円とした。

 この協議会は、宮古地区における栽培漁業構想および栽培計画の策定を行い、栽培漁業の円滑なる推進および漁場の管理方式の確立を図り、宮古地区の漁業生産の安定及び増産を図ることを目的にしている。問い合わせは、同センター(電話72・5006)へ。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月22日(金)9:00
9:00

宿泊税、県民にも課税へ

県検討委、税率2%で上限設定   【那覇支社】宿泊税の導入に向けた第3回観光目的税の導入施行に関する検討委員会が20日、県庁で開催され、税率2%で上限を2000円とし、県民にも課税する方針を確認した。離島住民が観光目的でなく宿泊するケースについては、…

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!