住民税の徴収強化へ/宮古島市 県職員に併任辞令
滞納者にはタイヤロックも
個人住民税の滞納整理を進展させるため、宮古島市は1日、市職員の身分を併せ持つ併任辞令を県職員4人に発令した。住民税滞納者には捜索や所有車のタイヤロックを実施することで、さらなる徴収強化に取り組む。同日、市役所平良庁舎で辞令交付式が行われ、長濱政治副市長が4人に辞令を手渡した。併任期間は同日から来年3月末まで。多良間村でも同様の併任辞令を交付する予定。
併任辞令によって、県職員らは市町村が賦課徴収する個人住民税の滞納整理に、直接従事することが可能になる。市の滞納案件のうち、徴収困難なものを中心に、所有車のタイヤロックや自宅の捜索など高度な滞納整理手法を実施する考え。
宮古地区個人住民税徴収対策協議会(会長・長濱副市長)で実施を決定。市と県の両組織が持つ徴収技術やノウハウの継承と共有することで、互いの滞納整理の技術向上と税の公平化につなげる。過去にも同様の辞令を行っており、今回は5年ぶり。
個人住民税は前年の所得等に対し、市町村が個人に課す個人市町村民税と、県が課す個人県民税を合わせたもの。
辞令を手渡した長濱副市長は「税の公平化からもきちんと徴収することが大事。これから一緒になって共同の捜索業務をお願いしたい」と述べた。
受け取った県宮古事務所県税課の與那覇忠班長は「これまで培ってきた滞納整理のノウハウを生かして、市と共に滞納額圧縮に努めていきたい」と語った。
辞令後には、市職員とともにタイヤロックの作業についての研修会にも参加した。
辞令を交付されたのは次の皆さん。
與那覇忠(課長補佐)▽城間恒治(主査)▽志賀和花奈(主任主事)▽新城徹也(同)