「碧の涙雨」観客魅了/劇団かなやらび
物語の世界にいざなう
「劇団かなやらび」のミャークファンタジー第4弾「碧の涙雨(アオのナダサメ)」公演が10日、マティダ市民劇場で2日間の日程で始まった。初日は、この日のために練習してきた団員たちが熱のこもった演技を披露し、会場に詰め掛けた観客を魅了した。11日の公演は、午後2時30分開場、午後3時開演。
同劇団のミャークファンタージーの第1作として、3年前に上演された「碧の涙雨」は。再演を望む声が多かったことから、今回は新たなキャラクターなどを盛り込んでリメークし、より内容を充実させた。
「劇団かなやらび」は、宮古地区の児童生徒で構成され、今回の公演は、かなやらびの脚本・演出を手掛ける明石光佐さん(島ピエロのゆずちゃん)が担当した。
舞台は、宮古島のような、どこか遠い国のようなサンゴの島「ミャーク」。干ばつが続く中、ある日記憶を持たない1人の少女「ユナイ」が島に現れたことで物語が展開する。
雨が降らない日々が続く中、ユナイが唄を歌うと、雨が降り始め、島は大豊作に。しかし、待ちに待った収穫祭の日に、炎の国ナノワの王国が攻めてきた。
武器を持たないミャークは、炎を操り不思議な術を扱うナノワ王国に支配されてしまう。
ミャークの人たちは、キジムナーたちの力を借りながら、島の危機を乗り越えるために、苦しい時でも互いに助け合い、前向きに生きていこうとする。
舞台では、一緒に泣き笑い、喜びを共有しながら平和で笑顔にあふれ、心穏やかに日々を過ごすミャークの人たちを子供たちが生き生きと演じたほか、それぞれの配役たちも時に笑いを交えながら熱のこもった演技で、観客を物語の世界にいざなった。