中学校の稼働は来夏/冷房設備
小学校は10月に半月運用
市内の小、中学校で進められている空調(冷房)設備工事で、中学校での稼働は来夏に持ち越され、小学校は今年10月15日前後から半月程度の稼働になることが市教育委員会への取材で分かった。幼稚園は9月中旬に稼働する見通しだ。
市教委は、もともと小学校、中学校ともに2学期の稼働を計画し、今年度当初に工事を発注する予定で準備を進めてきた。ところが国の労務単価の改定に伴う単価の入れ替え作業に時間を要し、工事の入札時期が後ろにずれたという。
建設ラッシュなど景気動向が絡む遅れの要因については「ない」とし、「単価見直しに伴う調整作業に時間がかかってしまった」との見解を示している。
取り付け工事の終了は幼稚園が8月末、小学校が9月末、中学校は12月末を予定している。市教委教育施設班によると、7月末時点の進捗(しんちょく)率は幼稚園が32・9%、小学校の第1工区が5・4%、第2工区は26・12%。
各工区ともに工事はおおむね順調だといい、工期内完成について同班は「終えられるように工事は進められている」とした。
実際に冷房設備を使える時期については「工事終了から、検査、引き渡しまでに約2週間はかかる」としているため、幼稚園は9月中旬、小学校は10月中旬ごろという見通しが立つ。
ただ、今年度の稼働期間は幼稚園が1カ月半、小学校は半月ほどになる。空調設備の運用方針に定められた稼働期間が、原則として毎年5月1日から10月31日となっているためだ。
また、全教室に冷房を取り付けた後に検査を行うことから、すでに設置済みの教室の冷房を順次稼働させるという選択もない。市教委内部で部分検査の導入を検討したが、書面作成に係る業者の負担増などで工事に影響を与える懸念があるため、これを見送った。
今回の事業で取り付ける冷房は幼稚園13室、小学校166室、中学校63室。