3190億円を概算要求/内閣府、沖縄振興予算
黒糖の在庫対策も計上
【那覇支社】内閣府は30日、2020年度の沖縄振興予算について概算要求を行った。要求額は3年連続での3190億円となり、県が求めていた3500億円規模は下回った。使途について自治体の自由度が高い一括交付金は、前年度予算比8・6%増の1187億8000万円が盛り込まれた。県産黒糖の在庫対策の取り組みとして、新たに需要拡大・安定供給体制確立実証事業へ7800万円が計上された。
一括交付金の内訳は、ソフト交付金が同8・4%増の608億4000万円、ハード交付金は同8・9%増の579億4000万円となった。
離島市町村の先導的な事業を支援する「沖縄離島活性化推進事業」は、同28・3%増の15億4000万円。「沖縄子供の貧困緊急対策事業」には、同9・8%増の14億3700万円が計上された。
「沖縄製糖業体制強化対策事業」は、同4・3%増の12億2300万円。このうち、県産黒糖の需要拡大・安定供給体制確立の実証事業は新たに7800万円が盛り込まれた。
内閣府は、同実証事業で「黒糖の需要や流通状況の調査」、「黒糖の適正な保管調整管理の仕組みの構築、実証」「海外ニーズを踏まえた商品開発や販売戦略の確立による需要拡大など、販売部門の強化」を行うとしている。また、泡盛業界による海外販路の開拓などを支援する「沖縄酒類製造業の自立的経営促進事業」には、同44・6%増の1億6200万円が盛り込まれた。
このほか、小規模離島について海底送電ケーブルや超高速ブロードバンド環境の整備を支援する「沖縄小規模離島生活基盤整備推進事業」には、新たに11億4700万円が計上された。