代表牛8頭が決まる/宮古地区畜産共進会
湧川さん、成雌の部2冠/県農水部長賞にも輝く
2019年度宮古地区畜産共進会(主催・宮古地区農業振興会)が2日、JAおきなわ宮古家畜市場で開かれた。宮古島市と多良間村の代表14頭を審査した結果、成雌第2類は多良間村の湧川農さん(35)が所有する「たかもり」号が優等賞を受賞し、出品牛の中で最高賞に当たる県農林水産部長賞に輝いた。湧川さんは成雌第1類も制した。この2頭を含めて、11月の県共進会に出品される宮古地区代表牛8頭が決まった。
共進会は、肉用牛の改良技術の向上と農家の畜産経営に寄与することを狙いに毎年開催されている。地区共進会を勝ち抜くと県共進会に宮古の代表牛として出品され、ここで最高賞を取ると全国共進会の出場権を獲得することができる。
肉用牛の部門は4部門あり、若雌第1類(月齢14カ月以上18カ月未満)、同第2類(同18カ月以上24カ月未満)、成雌第1類(同24カ月以上48カ月未満)、同第2類(同48カ月以上)の各部門で審査を受ける。
今年の地区共進会には市から10頭、村から4頭が出品された。審査員は体積や栄養度、背上線、立ち方などを厳正に審査した。各類ごとに順位付けを行い、それぞれ上位2頭を宮古地区の代表牛に選抜した。
成雌第2類で優等賞を受賞した湧川さん所有の「たかもり」号は、発育、体積共に申し分ない仕上がり具合といい、どっしり立つ姿勢からは足腰の強さを感じさせた。背上線は真っすぐに保たれ、栄養度も適切という高い評価を得た。
湧川さんは、たかもり号をなでながら「おまえ本当によくやったな」と言って目を細めた。1年前から県共進会への出場を目標に定めて自慢の牛を作り上げてきたという。「(2頭優等賞は)本当にうれしい。まだまだ自分の理想には届いていないけど、県の共進会に向けて、さらに気を引き締めて良い牛に仕上げていきたい」と意気込んだ。
開会式で、宮古地区農業振興会の下地敏彦会長(代読)は「今回選ばれる宮古代表牛も、県畜産共進会で上位入賞できるものと期待している」と述べた。
結果は次の通り。
【若雌第1類】優等賞=砂川雅一郎(城辺)とみ号▽1等1席=浜川桂一(多良間)みくひら号▽1等2席=古謝誠榮(城辺)なおこ号
【若雌第2類】優等賞=川上隆太(平良)やすか5号▽1等1席=下地舞(平良)さくらはなふく号
【成雌第1類】優等賞=湧川農(多良間)さとみ号▽1等1席=荷川取広明(下地)りょうこ号▽1等2席=荷川取広明(下地)なつこ号
【若雌第2類】優等賞=湧川農(多良間)たかもり号▽1等1席=大海(上野)たいかいきくえ号▽1等2席=湧川和子(多良間)さちみ3号
【特別賞】県農林水産部長賞=湧川農(多良間)たかもり号▽県畜産振興公社理事長賞=川上隆太(平良)やすか5号、湧川農(多良間)さとみ号▽県家畜改良協会長賞=砂川雅一郎(城辺)とみ号▽県農業共済組合長賞=湧川農(多良間)たかもり号