環境の研究成果を提示/夏エコフェス
島将来を思い描く/専門家と高校生が発表
夏のエコフェス2019(主催・宮古島市、応用物理学会エネルギーシステム研究会、琉球大学)が12日、未来創造センター研修室で行われた。島内の高校生や環境エネルギーに関する専門家が環境についてそれぞれの研究内容をショートプレゼンテーションで発表。質疑応答などで意見を交わした。会場には関心のある市民も参加し体験コーナーなどを見学していた。
高校生は宮古工業高校、宮古総合実業高校、宮古高校の生徒たちが参加。このうち、宮古工業自動車機械システム科の前西原将希さん(3年)と山本隼也さん(同)は「ハイブリッド車、電気自動車の駆動モーターについて」と題し発表した。
ハイブリッド車については、ガソリンが少なくて済む(燃費が良い)、排出ガスも少ない(環境に優しい)、エンジンとモーターの効率的使い分け(走行性能が良い)などの利点を説明した。
また、従来のガソリン車は停車する際にタイヤの運動エネルギーをブレーキパッドを使い熱エネルギーに変換していたが、電気自動車は「回生ブレーキ」を利用して運動エネルギーをモーターを通して電気エネルギーに替えることで新たにタイヤを駆動させることができることなどを説明した。
宮古総合実業の生物生産科植物生産コースの生徒は「野菜栽培における酢酸カルシウムの有効性に関する研究」と題し、学校で廃棄されている卵の殻から酢酸カルシウムを作り、トマトやカボチャの栽培での有効性について発表した。このほか、宮古高校科学部なども独自のテーマでプレゼンした。
会場では体験コーナーとして▽水素をつくる・つかう・遊ぶ▽非常用電源装置▽実態顕微鏡による藻類観察▽CO2の温室効果を見える化-も準備されていた。
このフェスは環境エネルギーに関する専門家と地元高校生を含む市民が交流し、「未来にありたい宮古島」の姿を思い描く機会とすることを目的に行われた。