市民提訴議案の否決を/反対する市民の会が抗議
宮古島市の「市民提訴」に反対する宮古島市民の会(新城元吉、砂川盛栄、亀濱玲子共同代表)は16日、市内で会見を開き、市民提訴の議案が審議されている市議会9月定例会で否決するよう議員らに求めるとともに、発端となった市の不法投棄ごみ撤去事業の経過をまとめた抗議文書を全議員に送付すると明らかにした。併せて市当局にも議案の取り下げを求めた。
前市議の新城氏と亀濱氏は問題が発覚した2015年当時、市議会等で同問題を追及した。亀濱氏は市議会今定例会一般質問で与党側が1人しか、市民提訴の議案について質問通告をしていないことを指摘しながら、「(議員らは)自ら判断する材料がないのではないか。現状を知らせたい」と話し、同問題で発覚した残存ごみの現場写真を添えて送付するとした。また亀濱氏は市民を訴える裁判が行われると現在進められている城辺保良の弾薬庫建設問題でも「市民が声を上げられなくなる」と強い懸念を示した。
新城氏は「住民訴訟は憲法で認められた市民の重い権利。訴訟を起こした市民を訴えるのは民主主義の否定だ。裁判中の主張が名誉毀損(きそん)になるとはあり得ない。この問題は朝日新聞の社説にまで取り上げられ恥ずかしい」と話した。砂川氏は「筋の通らない話。その程度の行政かとあきれた。住民訴訟はずさんな行政運営の結果であり、問題をすり替えている」と憤った。
同市民の会は16日までに120人の賛同を得ており、議案の採決が行われる25日を念頭に否決を求める運動を展開するという。