予算要求での対応ただす/県議会9月定例会
座喜味氏が一般質問
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)の9月定例会は30日、一般質問に入った。宮古島市区選出の座喜味一幸氏(沖縄・自民党)が登壇し、2020年度の沖縄振興予算で概算要求額が3190億円となり、県要望額の3500億円を大幅に下回ったことについて「市町村の要望が反映されていない」と指摘して県の対応をただした。
座喜味氏は、一括交付金が連続で減少していることについても触れ「市町村に大きな影響を及ぼしている」と追及した。それに対して金城弘昌県総務部長は「概算要求の満額確保と、沖縄振興一括交付金については概算要求以上の額が確保されるように、引き続き取り組んでいく」と述べた。
また、座喜味氏は尖閣諸島問題について、「中国防衛白書では尖閣諸島を核心的利益として覇権戦略を一層強めている」と述べた上で、宮古・八重山地域で国民保護計画に基づく訓練などを準備する必要性について、県の見解を求めた。
これに対し、池田竹州知事公室長は「宮古・八重山地域での実動訓練はこれまでに実施されていないが、次回は宮古・八重山地域の要望も踏まえて検討したい」との考えを示した。
また、座喜味氏が「県は、自衛隊配備はぜひすべきだという前向きな発信をするべきではないか」と問いただしたのに対しては、池田知事公室長が「自衛隊配備については地元の理解と協力が得られるよう、政府は丁寧に説明を行い、住民生活の安全安心に十分配慮すべきだと考えている」と述べるにとどめた。
台風時などに、宮古地区を含む自衛隊配備地域では災害派遣協力の迅速化を図る必要があるのではないかとの質問には、池田知事公室長が「災害派遣要請については迅速な対応を行うよう努めている。引き続き自衛隊と緊密に連携を図っていきたい」と答弁した。