柔軟な働き方の拠点に/下地庁舎
市ICT交流センター開所
ICT(情報通信技術)を利用して、通常の勤務場所以外の離れた場所でも働くことができる「テレワーク」の拠点となる「宮古島市ICT交流センター」の開所式が4日、市役所下地庁舎3階で行われた。国や市、地域の代表など関係者がテープカットを行い、同施設の地域貢献と柔軟な働き方の発信地としての役割に期待を寄せた。
開所式のあいさつで、長濱政治副市長は「素晴らしい環境が整ったこの施設が島の活性化に役立つとともに、県外企業と地元企業を結び付ける拠点としての役割にも期待している」と述べた。
来賓祝辞では、沖縄総合通信事務所の杉野勲所長が「この施設を活用することで、さまざまな新しい働き方が生まれて、より多くの人がこの地に集まり、地元の暮らしもより便利になる。そうした相乗効果が生まれることを期待している」とあいさつした。
同センターは、最も広い交流スペース(56席)のほか、サテライトオフィスが4室、テーブルや椅子、モニターが設置されたミーティングルームが2室となっている。
そのほかにも、集中して業務が行える個別ブースが2人用と1人用がそれぞれ3室、ウェブ会議などができるフォンブースも3室となっている。
営業時間は、午前10時~午後5時まで(土・日曜日、祝祭日、年末年始除く)。個人利用は、3時間以内が550円で1日(営業時間内)では1100円となっている。また、法人利用は年間で11万円。
運営は当面市が行い、今年度内で利用者ニーズの動向を確認した上で、次年度以降に指定管理を目指している。
「テレワーク」は、時間や場所を有効に活用した柔軟な働き方で、働き方改革の切り札として注目されている。
総務省では、「いつもの仕事をどこにいても行う」を掲げ、地方でも都市部と同じように働ける環境を実現し、それに伴い人や仕事を地方に流して行くことを促進するために「ふるさとテレワーク」を推進している。同センターもその補助を受けて開設された。
先進地の徳島県では、過疎地域にサテライトオフィスを整備し、企業を誘致。県内12市町村に64社が49拠点に進出。90人以上の地元雇用を創出している。
さらに、2018年4月~19年3月で516世帯698人が県外から移住しているという。