市教委 来間小を廃校へ/来年3月、下地小に統合
地元反発「納得できない」
市教育委員会(宮國博教育長)は7日、来間小学校で学校規模適正化地域説明会を開き、来年3月末で同校を下地小に統合した上で、廃校にする方針を示した。集まった保護者や地域住民は猛反発。「なぜ廃校ありきなのか」「乱暴なやり方で納得できない」と怒りの声を上げ、休校にするよう強く要望した。教育委員会は「持ち帰って検討する」と述べるにとどめた。17日開催の定例会で議論した上で方針を決定し、住民らに報告する。
来間小の児童は現在3人。うち2人は6年生のため、来年3月に卒業を迎える。島内に幼稚園児は1人いるが、同小に入学するかは未定という。
教育委員会は、学校規模適正化基本方針として「来間小・下地小は、中学校の結果を見守り統合の時期について速やかに決定する」とあることを説明。「複式学級の解消が目的。教育環境改善のために統合が必要」と理解を求めた。
地域住民の女性は「中学校の時も合意形成がないまま強引に進められた。教育委員会のやり方には不信感がある」と批判した。
参加した男性は「地域の中心は学校。太陽のような存在だ」と学校の存在意義を訴えた。子育て世代が複数移住を検討していることを挙げ、「様子見として休校にしてほしい」と求めた。
休校にした場合のデメリットとして教育委員会は、現在中学生に行っている送迎などの通学支援が、手薄になることを示した。
説明会には宮國教育長をはじめ、野原敏之教育長職務代理者、渡久山ひろみ委員、下地信男教育部長、下地美明教育総務課長らが出席した。
2014年に来間中学校を統合・廃校にした際にも地域住民らは、強く反対した。合意形成がない一方的な決定だとして自治会やPTA、老人クラブなどが方針を改めるよう要請したが、統合は進められた。