「工事強行は認められない」/謝花副知事、陸自着工で
【那覇支社】県議会与党会派の社民・社大・結連合の亀濱玲子氏(宮古島市区選出)らは8日、県庁に謝花喜一郎副知事を訪問し、沖縄防衛局が7日に着手した城辺保良鉱山地区での陸上自衛隊の弾薬庫などの建設工事について、県が工事を止めるよう国に要請することを求めた。謝花副知事は「住民の皆さんが十分納得できるまでは、工事の強行は県としても認められないということを私から防衛省に伝える」と応じた。
亀濱氏は面談で、「地元の合意がないまま、(工事が)このまま進むことは断じて許されない」「保良も七又も住民総会決議で9割が反対している。危険な弾薬庫を抱いて住むわけにはいかないというのが住民の切実な思いだ」と強調した。その上で、県に対し「その思いを受け止め、沖縄防衛局に厳しく工事を止めるよう申し入れてほしい」と訴えた。
それに対して謝花副知事は「住民の合意もなく、地域の分断を持ち込むような自衛隊強行配備は認められないというのが玉城県政の公約だ」などと説明し、県の立場を防衛省に伝える方針を示した。
同席した石垣市区選出の次呂久成崇氏は「宿舎を建てるということで測量を行っているが、住民の分からないところで物事が進んでいる。弾薬庫の名称だけではなく、こういう工事の進め方が防衛局自体の隠蔽(いんぺい)体質そのものだ」と指摘した。
また、同会派の照屋大河会派長は「公約に沿った毅然(きぜん)たる対応をお願いしたい。県がどういう行動をとったか、どう発言したかが、将来の宮古・八重山、沖縄全体に降りかかってくる」と話した。