国は住民に対し説明を/弾薬庫工事
玉城デニー知事
【那覇支社】玉城デニー知事は10日の定例会見で、保良鉱山地区で始まっている陸上自衛隊の弾薬庫などの工事について、「8日に、謝花喜一郎副知事が防衛省へ工事を一時中止の上、改めて住民説明会を開催するよう求めたと報告を受けている」「(国が)しっかり住民と話し合って進めなければ、多くの住民は到底納得しないと思う。真摯(しんし)に、国に対して説明や話し合いをするよう求めていきたい」と述べた。
会見では、記者団から「(玉城知事が)国会議員のときには、南西諸島防衛を強化するため自衛隊を強化すべきだという発言もあった」「(弾薬庫の工事は)手続きが問題だから、工事を中止するなり説明会を開催すべきだという立場なのか、あるいは配備そのものに反対なのか」という質問も出た。
これに対し、玉城知事は「衆議院議員のときも、『沖縄での米軍と自衛隊のさらなる配備は、基地の過重負担になると住民は受け止めてしまうので、そういうことがあってはならない』とも発言をさせていただいた」と述べた。
その上で「国が決めたからスケジュールありきで決めた通りに進めるというやり方は、いかがなものかと思う。しっかりと丁寧に住民に説明して理解を得ることが、政府の取るべき一番大事なところだ」と強調した。
保良鉱山地区では7日、沖縄防衛局が弾薬庫などの工事を開始している。それに先立ち3日には、同防衛局が保良公民館で住民説明会を開催したが、弾薬庫の建設に反対する住民らは「弾薬庫」または「火薬庫」との表示がない説明会は納得できないとして参加しなかった。