補正予算案など可決し閉会/県議会9月定例会
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)は15日、9月定例会の最終本会議を開き、2019年度一般会計補正予算案(12億3563万6000円)や県希少野生動植物保護条例を新たに制定する議案など、計30件の議案を全会一致で可決して閉会した。過疎地域自立促進のための立法を求める意見書や、日米地位協定の抜本的改定を求める意見書も全会一致で可決した。
補正予算案では、沖縄振興特別推進交付金事業で含蜜糖製造事業者とサトウキビ農家の経営安定に要する費用を補助する「含蜜振興対策事業費」として、当初計画より生産量が増産したことによる製造経費の上昇などで5億5250万7000円を計上している。
県立宮古病院で2010年に発生した医療事故について、県が支払う損害賠償額を1150万円とする議案も可決された。
過疎地域自立促進のための立法を求める意見書では、「県では(宮古島市を含む)18市町村が過疎地域に指定されており、対策事業の実施で一定の成果を上げてきた」とした上で、「合併市町村でも、旧過疎地域から市街地への人口流出など、人口格差が広がっている」などとして新たな法律の制定を衆参両院議長や内閣総理大臣などに求めた。
日米地位協定の抜本的改定を求める意見書では、2016年にオスプレイが名護市の海岸で大破した事故について「米国は機長の操縦ミスとする調査報告書を提出したが、その中に機長の氏名や所属は示されず、容疑者を特定できなかった。(米国は)海上保安部からの機長などへの聴取や証拠物提供の要請などに応じなかった」とした。
その上で、「政府は、日米地位協定について運用の改善で対応していると説明しているが、運用の改善では到底解決できない」として、同協定を改定して国内法を適用するよう内閣総理大臣や外務大臣、防衛大臣などに求めている。
県議会9月定例会に提出された56議案のうち、決算関係の議案は、11月定例会の冒頭に可決される見込み。