エアコン設置で利用促進へ/市街地型エコハウス
市、宿泊者要望に対応/条例改正で連泊も可能に
伸び悩む市街地型エコハウスの利用状況を踏まえ、市エコアイランド推進課では、設置および管理に関する条例をこのほど改正し、これまで1泊のみの利用を4泊まで連泊ができるようにしたほか、宿泊者から要望の強かったエアコンも設置した。省エネを掲げるエコハウスへのエアコン設置に疑問の声もあるが、利活用の促進に向けて新たな展開となっている。
地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーを最大限に活用し、環境に負担をかけない方法で建てられるのがエコハウスの基本だ。
環境省の100%補助を受けて10年前に建てられた市街地型エコハウスは、通気性などを考慮して自然の風で心地よく過ごすことを目指し、これまでエアコンは設置されていなかった。
しかし、市街地型が建設された根間地区は繁華街に隣接していることもあり、最近は観光客も増加して夜中まで騒がしいという。
そうしたことから、窓を開けるとうるさく、閉めると通気がなくなり、暑くて眠れないという声が宿泊者から同課に寄せられていた。
エアコンの設置については、市議会の9月定例会で設置費用46万8000円の補正予算が可決されてすでに設置工事が完了。11月からの稼働を予定している。
また、9月定例会では条例改正案も可決され、これまで連泊が不可だったが、4泊まで可能になり、5泊以上の場合は申請が必要となっている。
宿泊料金は、大人(16歳以上)が1000円から2000円に、子ども(0~15歳)は500円が1000円にそれぞれ増加する。
また、宿泊申請についても宿泊希望日の10日前までに使用許可を申請する必要があったが、5日前までに変更となった。
これまで宿泊は、平日の月曜~木曜日に限られていたが、今回の改正でその条件はなくなった。しかし、対応する職員が不在ということもあり、土・日曜日や祝祭日のチェックインとチェックアウトはできない。
改正された条例の施行は来年1月1日からで、同課では今後、同施設の指定管理者制度導入についても検討するとしている。
同課によるとここ数年の利用状況は、16年度は宿泊がわずか4件、見学者数件。しかし、17年度からは少し持ち直して宿泊が29件、見学者数は85件。18年度は宿泊が件、見学者数は138件となっているが、利用状況は厳しい数値となっている。