多良川、宮の華 国税事務所長賞/泡盛鑑評会
「久遠」と「華翁」を高評価
【那覇支社】2019年度泡盛鑑評会表彰式(主催・沖縄国税事務所、県)が1日、那覇市の沖縄ハーバービューホテルで開かれ、沖縄国税事務所長賞を多良川「久遠」と宮の華「華翁」が受賞した。砂川拓也、下地さおりの両社長には賞状が、製造責任者の伊計恵蔵さん、下地洋子さんには表彰状が贈られた。
この鑑評会は、泡盛の品質評価などを通して酒造技術の向上発展を図り、県の重要な地場産業でもある泡盛製造業を発展させることを目的に毎年開催されている。
今年度は47回目。「古酒の部」に37酒造場65製品、「一般酒の部」には33酒造場33製品、今回から新設された「次世代泡盛の部」には14酒造場14製品が出品され、10月2、4の両日には北那覇税務署などで利き酒による品質評価会が行われていた。
表彰式後、砂川社長は「受賞したことで、これまで以上に努力して消費者の皆さまに支持される泡盛造りをしっかり行っていきたい」と笑顔を見せた。下地社長は「今回受賞したお酒をベースに、お客さま一人一人の心に寄り添うような、お酒造りができれば良いなと思う」と強調した。
宮の華で工場長を務める山原作栄さん(下地洋子さんの代理で出席)は受賞した「華翁」について、「35度という度数の高さを感じさせない刺激の少なさで非常に深みのある製品になっています」とアピールした。
多良川の製造責任者である伊計さんは、受賞した「久遠」について「酒造りでは麹を工夫して『老麹』を使用しています。寝かせた分だけ、柔らかく、まろやかな口当たりになっています」と品質に自信を見せた。
審査報告では、沖縄国税事務所の相澤常滋主任鑑定官が「特に品質優秀な古酒を出品した14製造場を沖縄国税事務所長賞、5製造場を県知事賞に選定した。(出品された)古酒は、ドライフルーツなどを思わせる甘い香りとともに、口に含んだ際に広がる甘い風味が豊かで、なめらかな口当たりのものが多く、製造技術の向上が感じられるレベルの高いものが多かった」とコメントした。