子どもの命守ろう/11月は児童虐待防止推進月間
早期発見、対応訴え/宮古 相談件数増加傾向
チラシ配布を前に市未来創造センターで合同出発式があった。協議会長を務める下地律子市福祉部長は「国内では虐待によって尊い児童の命が奪われる事件が発生しており、児童虐待は極めて大きな社会問題となっている。子供の健やかな成長に影響を及ぼす児童虐待の防止は社会全体で取り組む重要な課題だ。厚労省は11月を児童虐待防止推進月間に定めている。今年は啓発活動を全国一斉に集中的に実施する。市でも虐待が疑われる相談件数は増加傾向にあり、相談内容が複雑化していることからも早期発見、早期対応が重要となっている。子育てに不安があれば、関係機関に相談してほしい」と話した。
県中央児童相談所宮古分室の野原勝室長は児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」を紹介し、「もしかして虐待を受けているかも、子育てがつらい、子育てに悩んでいる人がいるなどがあれば、間違っていていいので、まず電話をしてほしい」と呼び掛けた。
宮古分室によると18年度の虐待相談は210件あった。心理的虐待が最も多く157件、ネグレクトが35件、身体的虐待が18件だった。性的虐待の相談はなかった。相談の受付経路は警察からの通告が182件あり、本人周辺からの相談はごくわずかだった。年齢的に見ると3歳未満が45件、3歳から就学前が49件、小学生が73件、中学生が27件、高校生その他が16件だった。