「所有権移転も議論」/玉城知事
首里城正殿などの再建で
【那覇支社】玉城デニー知事は15日、県庁で定例会見を開催し、首里城正殿などの再建に関連して「首里城は国営公園として整備がなされて県に管理が移っているが、所有者は国であることに変わりはない」とした上で、「所有権を(県に)移転するのかどうかも、議論していく必要がある」との考えを示した。
2022年度から始まる次期沖縄振興計画での首里城再建の位置付けについては「新計画は、間違いなく首里城復旧の計画と同時進行で進んでいくと思う。できるだけ22年までに、首里城の復旧計画の策定を進めていけるように、国にも協力をお願いしながら取り組んでいきたい」などと述べた。
また、正殿などの復元について「国に任せきりにするのではなく、どのような形で取り組んでいくかも、国と議論して決めていければと思う」として、国との協議で首里城再建に向けた枠組みを作っていく方針を示した。
このほか、同日の会見では、全日空(ANA)が推進する、仮想現実(VR)などの技術を使い遠隔地であっても実際にそこにいるかのように作業やコミュニケーションができる「アバター」技術の実装実験に取り組むことも発表された。
玉城知事は、「アバターの活用では、新たな観光体験や沖縄本島から離島地域の複数の学校をつないだ教育支援など、本県の産業振興や社会課題解決につながると期待している」と述べた。