視察活動で知見広げる/肉用牛経営者会議
競りや繁殖用畜舎回る
肉用牛の現地研究会で宮古島市を訪れている全国肉用牛経営者会議のメンバーは19日、競り市場や繁殖農家の畜舎を回り、沖縄の離島における繁殖経営の実態について知見を広げた。
一行は同日朝、JAおきなわ宮古家畜市場の11月期肉用牛競りを視察した。素牛(子牛)の状態と競り値をチェックし、取り引きの実態を肌感覚で吸収した。
市場視察の後は、繁殖経営農家の畜舎を回った。初めに宮古和牛改良組合の組合長を務める荷川取広明さんの畜舎を訪れ、母牛頭数や暑さ対策などの質問を浴びせながら本土の飼養管理とは違う現状に触れた。
肉用牛の一貫経営を手掛けている佐古保会長は一連の視察を終え、「正直、宮古島の牛のレベルの高さに驚いた」と話し、競り上場牛の系統の良さを開口一番に挙げた。「全体的に良い牛という印象で、購買者のニーズに合った系統をそろえている」と評価した。
一方で、「良い牛とそうでない牛の差が比較的大きく感じた。それがそのまま値段に表れている」と改善点を指摘するとともに、素牛産地としての伸びしろの大きさを強調した。
現地研究会の宮古島開催は初めて。栃木、岐阜、広島、島根、鹿児島の各県の肉用牛経営者らが参加しており、18日に始まった。同日は市の担当者から肉用牛生産に関する現状説明を受けた。20日、帰路に就く。