選挙の仕組みや意義学ぶ
県選管が北中で出前授業
県選挙管理委員会(当山尚幸委員長)は日、北中学校で全校生徒約330人を対象に「選挙出前授業」を行った。県選管が離島で出前授業を行うのは初めてで、中学生対象も初めての実施。生徒らは模擬の「生徒会長選挙」で選挙の仕組みや意義を学んだ。
出前授業は当山委員長、宮古島市選挙管理委員会の与那覇巌委員長、明るい選挙推進協議会の前川尚誼会長らが見守り、県選管事務局の奥平寛也主任が授業を進めた。
奥平さんは選挙を「私たちの代わりに大事なことを決める人を選ぶこと」と説明。「生活を豊かにするために税金の使い道をどうするか決める専門家(政治家)を選ぶ」とも説明し、「しっかり考えて選ばないといけない」と呼び掛けた。また若い世代の投票率が低いことを指摘しながら、「政治家は投票に来る人を大事にする。つまり投票に行かない若者向けの政策は実施してもらえない可能性もある」と投票の重要さを訴えた。
投票は「当日」「期日前」「不在者」があると紹介し、公示(告示)翌日から投票日前日まで行われる期日前投票について「当日、部活動があるという理由で期日前投票はできるのか」と生徒に質問。生徒の反応は「できる」「できない」で半々に割れた。正答は「できる」で、有権者が投票しやすくするために期日前投票が行われていると説明した。
この後、模擬の「生徒会長選挙」を実施。1回目は立候補者と政策の一部だけで挙手による投票を行い、2回目は立候補者の演説や政策などを細かく比較した上で、実際に受付で投票用紙を受け取り、記載台で記入し、投票箱に用紙を投票することを体験した。
出前授業を受けた狩俣遼君(1年)は「選挙は難しいけど少し分かった」と話し、将来投票する政治家については「優しくてしっかりした人を選びたい。今は勉強が大事なので、そのことを応援してくれる人を選ぶ」と話した。