洲鎌さん(下地中2年)が最優秀賞
「大切な命を守る」作文コン
【那覇支社】2019年度犯罪被害者支援を考える県民の集い(主催・県警など)が25日、南風原町立中央公民館で開かれた。その中で行われた「大切な命を守る」中学・高校生作文コンクール表彰式で、中学生の部の最優秀賞に下地中2年の洲鎌千綾(せんり)さんが輝き、県警の岡本慎一郎警務部長から表彰状が手渡された。
洲鎌さんは「たったひとつの大切な命」と題し、昨年12月に妹が生まれたことがきっかけで、命の大切さに改めて気付き、考えが変わったことなどをつづっている。
同日は壇上で受賞した作文を朗読し、「事故や事件で犠牲になった人も、幼い子も、お年寄りもみんな同じ尊い命だ」と強調した上で、「どんな理由があっても、人の命を奪ってはいけない。自ら命を絶ってはいけない」と訴えた。最後には「全ての人の命を大切にできる人になりたい」と締めくくった。
表彰式後、洲鎌さんは受賞について「自分が選ばれるとは思っていなかったので驚いた」と感想を述べ、朗読については「きょうはあまり緊張せず、落ち着いて読めた。自分の考えを多くの人に共感してもらえている手応えを感じることができた」と笑顔で話した。
基調講演では、性犯罪被害者の早川恵子氏が「性犯罪被害に遭うということ」を演題に講演。早川氏は「性暴力に遭うということは、その人の人生を一瞬にして狂わせてしまう」と指摘した上で、被害者を支える上で大切なこととして「誰かがいつもその人とつながっていること。それが生きる支えになり気力になると思う」と訴えた。
同イベントは、「支え合い 勇気を出して 私から」をテーマに、犯罪被害者支援に対する県民の理解を深め支援の輪を広げることを目的に、11月25日~12月1日までの犯罪被害者週間に合わせて行われた。