過去最高、初の9万人/JTA・RAC10月実績
宮古関係4路線が好調
首都圏から修学旅行増加
宮古観光における空の便が好調だ。日本トランスオーシャン航空(JTA)宮古支社が28日発表した2019年10月の輸送実績によると、同社と琉球エアーコミューター(RAC)の宮古関係4路線の合算乗降旅客数は前年同月比4・7%増の9万131人。10月としては過去最高、初めて9万人の大台を突破した。台風接近に伴う欠航が少なかったことや、首都圏から修学旅行で訪れる学生が増えたことが要因に挙げられる。
同社によると、羽田-宮古の旅客数は前年同月比3・9%増の9307人、宮古-那覇(RACと合算)は同3・6%増の7万1213人、RACの宮古-多良間は同15・2%増の4119人、宮古-石垣は同13・8%増の5492人とそれぞれ大きく伸ばした。
提供席数は羽田便が9900席で利用率は前年同月比2増の94%と極めて高い数字を示した。那覇便の提供席数は8万4840席で利用率は83・9%と羽田便と同様に好調だった。
最終的に羽田、那覇、多良間の3路線が10月としては過去最高。那覇は昨年に引き続き、羽田は16年以来3年ぶり、多良間は17年以来2年ぶりに更新した。
県内外で宮古路線が好調なことに加え、台風による欠航が3便で、前年の41便と比べて大幅に減ったことが旅客を押し上げた。
さらに、これまで関西圏からの入島が主流だった修学旅行に首都圏が加わったことも一つの要因だ。小堀健一宮古支社長は「関西圏からの生徒数は減少の傾向にあったものの、東京を含む関東圏から多くの修学旅行が入るという新しい流れができている」と話した。
また、本土からの入域に勢いがあり、那覇経由で宮古入りする層が拡大。旅客数増加に拍車を掛けた。
19年度上半期の宮古観光入域客数は、空の便こそ前年度を上回るペースで推移していたが、クルーズ船の寄港回数が大幅に減ったことで前年度と比べ6万7000人減少。下半期の巻き返しが期待されている。