保良拠点にヘリ遊覧/日本ヘリシス 来年4月から
三重県や北海道などでヘリコプターの遊覧飛行を展開する日本ヘリシス(札幌市)が来年4月から市城辺保良を拠点にした遊覧飛行やスカイダイビングの事業を始める。同社の稲田竜太社長らが9日、市役所平良庁舎を訪れ、下地敏彦市長に概要を説明した。稲田社長は「宮古島へのインバウンド(外国人観光客)の数に驚いた。上空からしか見えない景色がある。美しい海を上空から見て感動すれば、きっとリピーターになってくれる」と話した。下地市長は「大いにやっていただきたい」と同事業に期待を寄せた。
説明によると計画では保良のゴルフ場オーシャンリンクス宮古島内にヘリポートを整備し、そこを拠点として沖合にあるパナリ岩礁上空をヘリで遊覧する。また上空3000㍍まで上昇し、スカイダイビングも行う。料金はヘリ遊覧で6000円程度を想定している。荒天時以外は飛行が可能だという。
稲田社長によると上空3000㍍までのスカイダイビングを行う空域は保良上空と池間島上空に限られる。沖縄本島などでは空域がほとんどなく、スカイダイビングの事業展開は難しい。今回、宮古島へは2億7000万円をかけて新型ヘリを投入する。ヘリは5席でパイロット以外の4席が乗客用となる。
同社は三重県津市、南伊勢町などと防災協定を結んでおり、災害発生時に上空からの視察や物資輸送を行うという。宮古島市との協定締結も視野に入れており、今後、市側と協議していく。また緊急時にヘリで医師や患者を輸送する構想もある。稲田社長は「地元と協調しながら進めていきたい」と話した。
ゴルフ場を運営するオーシャンズリゾートが同社と連携し航空券の販売を担う。オーシャンズリゾートの島尻千洋社長は「遊覧やスカイダイビングは最高のアクティビティー。観光の起爆剤になる」と期待している。