完全洋式化目指す/学校トイレ
市が整備予算確保に意欲
幼稚園や小学校に入園、入学の際に保護者からよく聞かれる不安の一つに施設内の和式トイレがある。ほとんどの家庭のトイレが洋式となっている中、和式トイレを使ったことのない入園児、入学児童はまずその使用の仕方を学び、慣れることが課題となっている。完全洋式化の要望を受けて市では今後、国の支援だけでなく、単独予算での整備を含めて完全洋式化に意欲を示している。
開会中の市議会12月定例会一般質問における市教育委員会の説明によると、学校トイレの洋式化は現在も整備が進められており、幼稚園で66・7%、小学校で69・6%、中学校で68・0%。対前年比では平均して約6%程度改善し洋式化が進んでいるとしている。
答弁で下地信男教育部長は「各家庭ではすでにトイレの洋式化が普及している中で、家庭と学校とで便器が異なることで子供たちが違和感を感じていろいろな支障があるというのは聞いている」と述べた。
学校の和式トイレについて、一部の保護者からは「小学校入学まではほとんど和式トイレを使用したことがなかったので、最初は子供が学校でトイレに行けなかったらどうしようと思った。同じ不安はみんな持っていると思うのでぜひ、早急に洋式化を図ってほしい」との声が聞かれた。
また、別の保護者からは「使い慣れない和式トイレは、子供たちの衛生面も気になる部分があるので、早めにすべて洋式化してほしい」と話した。
今後の整備方針について下地部長は「校舎の改築工事の際や当面整備予定のない学校でも既存の和式トイレについては国の大型大規模改造事業等でトイレの改修メニューもある。そのほか市単独でも洋式化を進めるなど積極的に整備したい」との見解を示した。