弾薬庫反対130人集結/保良鉱山
工事から2カ月/「連帯の輪」確認
城辺保良鉱山地区で進められている陸上自衛隊の弾薬庫建設工事への反対市民集会(主催・ミサイル・弾薬庫反対!住民の会)が14日午前、同地区ゲート前で行われた。保良、七又の住民や県内外から130人(主催者発表)が参加。「工事の強行やめろ」「地域の暮らしを守ろう」などとシュプレヒコールを挙げた。工事開始から2カ月余。主催者では「連帯の輪が広がり始めている。市民の反対の意思を明確に示していきたい」と集会の目的を話した。
建設工事は10月7日から始まり、地元住民を中心にした反対行動は午前、午後の計3回にわたり連日行われている。
この日は工事は行われず、工事関係者らが遠巻きに集会の様子を見るなど、混乱は見られなかった。
集会で「住民の会」共同代表の下地博盛さんは「保良に生まれ育ち、ここに住んでいる。弾薬庫建設には心の底から怒りを感じる」と述べ、安心、安全な暮らしを守るためにも工事の中止、断念を訴えた。
共同代表の一人で弾薬庫建設地に近い場所に住んでいる平良長勇さんは、多くの参加者を前に「勇気百倍だ」と述べ、反対活動の継続に決意を示した。
共催の沖縄平和運動センター議長の山城博治さんは「これは保良だけではなく、宮古、沖縄の問題だ。運動の輪を広げ、建設断念に追い込もう」と声を張り上げた。
参加者らはのぼりやプラカードを持ち、牛歩の行進をしたり、反戦歌を歌ったりして意識を共有。最後は「工事の即時中止を求める抗議決議」(河野太郎防衛大臣、下地敏彦市長宛て)を採択し、「ガンバロー三唱」で締めくくった。
保良出身で那覇在住の男性(46)は「ふるさとの危機だと思い参加した。ここで諦めるわけにはいかない」、保良に住む女性(60)は「参加しないといけないと思った。私たちの声を多くの人に聞かせたい」とそれぞれ話した。
南西諸島の軍事化に反対する埼玉県の市民団体は、ギター伴奏と歌で連帯をアピール。代表の石井信久さんは「住宅街とは目と鼻の先に建設するとはあまりにひどい。人権無視だ」と憤りを示した。