来間小廃校決まる/市議会が廃止案可決
人口減で進む学校統廃合
市議会(佐久本洋介議長)は18日の12月定例会最終本会議で来年4月に来間小学校を廃校とする条例改正案を可決した。野党から休校措置を求める声もあったが与党の賛成多数で可決した。条例が可決されたことで廃校に関する一連の手続きは終わり、廃校が正式に決まった。市では子供の数が減り続け、複数の学校で複式学級化や1学年1クラスが常態化している。
市内の学校が廃校となるのは2011年の大神小、14年の来間中、15年の宮原小、18年の宮島小以来。福嶺中は15年から休校となっている。佐良浜小、中、伊良部小、中は19年に統合され、小中一貫の伊良部島小・中学校「結の橋学園」として開校した。
最終本会議では条例改正案を審議した文教社会委員会の下地信広委員長が、反対意見があったものの、賛成多数で可決されたと報告。採決前には國仲昌二氏と島尻誠氏が「いきなり廃校ではなく休校措置とすべき」などと条例改正に反対の立場で討論。濱元雅浩氏と新里匠氏が「廃校にして施設を子供たちのために利用すべき」「子供たちの立場で考えるべき」と賛成を表明した。採決では野党の5人が反対、与党などが賛成し、賛成多数で可決した。
来間小には現在、3人が在籍している。うち2人は6年生で来年3月に卒業する。4月入学者の予定はない。市教育委員会は学校規模適正化基本方針で「来間小・下地小は、中学校(統合)の結果を見守り、統合の時期について速やかに決定する」とあることを踏まえ、在籍児童が1人になる見込みの来年4月廃校に向け、住民説明会を開くなどした上で、10月に正式決定した。住民側からは12月定例会開会中に休校措置を求める要請が出されていた。
市では城辺地区(西城、城辺、砂川、福嶺)の4中学校を統合することが決まっており、21年開校に向け準備を進めている。また北部地区(池間、狩俣、西辺)でも統廃合を見据えてアンケート調査を実施するなどの動きがある。