離島に負担重い教育費/沖縄公庫調査
平均費用は159万円
家計だけでの捻出困難に
沖縄振興開発金融公庫が公表した教育資金利用者調査報告によると、2018年度に公庫の教育資金融資を受けている県内離島に住む世帯年収200万円未満の平均教育費用は159万4000円。平均世帯年収に占める負担割合は116・4%と年収超えになり、家計だけで年間の教育費を捻出することは困難な状況だ。
調査は2年に1度まとめている。沖縄公庫が直接教育資金を貸し付けた2569件(うち離島居住者445件)を対象に調べた。
世帯年収に占める教育費の負担割合は年収が低くなるほど大きくなり、特に200万円未満の家庭では教育費が年収を上回っている。17年度発表の前回調査から、県全体では2・7減少しているが離島居住者は0・5増加している。
平均世帯年収に占める教育費の負担割合を年収別に見ると「200万円以上400万円未満」が62・4%(県全体53・1%)、「400万円以上600万円未満」が36・6%(同31・7%)、「600万円以上800万円未満」が31・8%(同23・4%)、「800万円以上」が21・1%(同17・8%)。すべての階層で離島居住者が上回っている。
利用者の平均世帯年収は372万円(同409万6000円)、年収400万円未満が59・2%(同53・8%)を占めている。
離島居住者は家賃などの住居費がかさみ、負担の割合が大きくなっている。入学金や交通費、住居費を含む入学費用は189万6000円で県全体より33万1000円多く、年収に占める割合は77・5%(同56・9%)。年間の在学費用も136万9000円で県全体より15万5000円多く、年収に占める割合は52・1%(同49・1%)となった。