サンタがやってきた
西辺小児童にプレゼント
川崎さん、3年ぶり
赤い服と黒い靴。そして真っ白な長いひげ。西辺小学校の児童に愛されているサンタクロースが3年ぶりにやってきた。平良大浦に住む川崎勝喜さん(76)がその人だ。クリスマスイブの24日、お菓子を詰め込んだ白い大きな袋を背負って来校。子どもたち全員にプレゼントを贈り、その表情を笑顔で満たした。
川崎さんは2008年に新潟県から移住。以来、西原集落の行事には積極的に参加するなど地域にすっかり溶け込んでいる。
新潟県では、コンビニエンスストアのオーナーをしていたといい、サンタクロースの格好をするようになったのはこのころ。買い物客に好評だったことを思い出し、移住後すぐに西辺小児童の前でサンタクロースに扮(ふん)してプレゼントを贈るようになった。
ここ数年は少しお休みしていた川崎さんだが、今年は元学校教諭で西原在住の本村邦彦さんの協力を得ながら再開。新潟県にいたころから愛用していた特注の衣装に身を包み、今年5月から伸ばし始めた長さ10センチ超の白ひげを風になびかせながら学校を訪れた。
そんな川崎さんが教室に現れると子どもたちは大興奮。「来た~!」「待ってたよ!」と大喜びで、久しぶりにやってきたサンタさんを大歓声で出迎えた。
子どもたちを前に川崎さんは「いつも一緒のトナカイは体調を崩して動物病院に入院しているんだ。そりも雪が降らないところだから使えないんだよ」とユーモアたっぷりの話で子どもたちの心をキャッチ。「毎日勉強と運動を頑張っているみんなのことがサンタさんは大好きだよ」と優しい笑顔を向け、「だからみんなにプレゼントをさせてほしい。来年もまた一生懸命頑張ろう」と励ました。
プレゼントを受け取った子どもたちは「ありがとうございます」と大きな声でお礼し、「また来てね」と期待を膨らませていた。
6年生の砂川新心(あらた)君は「来てくれてありがとうございました。2学期最後の良い思い出になりました」と喜び、「川崎さんや地域の皆さんに見守られていることを実感しています。これからも頑張っていきたい」と話した。
川崎さんの来校に仲桝京子校長は「おかげで子どもたちのたくさんの笑顔を見ることができた。いつも気に掛けてくれてありがとうございます」とクリスマスの贈り物に感謝を込めた。