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社会・全般
【私見公論】新しい時代の幕開け/猪子 立子
今年も早いもので師走に入り、新しい時代の幕開けを迎えようとしている。最近の私にとっては、日々の生活があまりにも早く流れていくように思える。時代の流れとは言え、「令和」という言葉に馴染めない自分がいる。いったいどんな時代になるんだろう。
特にわが故郷の大きな様変わりを見ていると、島の魅力は自然なのに、だんだんと緑が少なくなっていくことに不安を感じる。現在、私は、バスガイドの養成をしている。その中で宮古島の歴史、文化を勉強する機会が増えてきた。その歴史をのぞいてみると宮古島には、昔から寄留商人と呼ばれる人々が九州や関西から入ってきて、いろんな物資を売っていた。
現在、西里通りを歩いていても、ほとんどが内地の人々で飲食店が軒を連ねている。ところが、この島にどれくらいの本当の利益が落ちているのか、とても興味のあるところだ。私が思うに「ザル経済」になっているように思う。つまり、昔も今も宮古島を上手に利用して、都会企業が入り込んでいる。でも、もちろん悪いことばかりではなく、この大和風が宮古にもたらす影響もたくさんある。ただ、島民がついて行けていないのが現状である。
飲食店もそうだが、建設の面でも同じことが言える。建設ラッシュと言っているが、受注している会社名を見ると、今日までに聞いたことのない名がほとんどだ。もちろん、少々の地元会社もある。観光産業の面からもザル経済が見てとれる。地元のバス会社より、最近では今までに見たことがないバス会社が何社か入ってきている。
来年には、港湾事業も開発が進められ、船の入港回数も多くなる。また、下地島空港も、徐々に外国路線が増えることが期待される。私は、島民の方々は、人、物、利益をザルのごとく、流させることはさせないように一人一人がしっかりと受け皿を用意することが必要だと思っている。
また、私は、自分が何をすべきなのかと、いろいろと模索しながらいろんな人や場所で交流を持っている。そして、この動きが子々孫々の代まで、そして島の環境や文化、経済のためになればと日々考えている。
新しく「令和時代」になり、初めてのお正月を迎えようとしているが、今までの流れが大きく変わる。平成から令和に時代の移り変わりのまっただ中にいる。それは、島の先人たち、そして、おじぃ、おばぁ、父ちゃん、母ちゃんたち。昔話とは、聞き流さずしっかりと話を受け止め、日々の生活に生かしていただきたい。
いつの時代も世の中の移り変わりには、「よそ者、若者、一生懸命になるバカ者」が必要とされる。本当にそうだと思う。明日の宮古を背負う若者たちに以上のことを切にお願いして、私の筆をおくことにする。この半年間の間、私の私見公論につきあっていただいたみなさまに感謝、感謝。
この新しい時代が全ての方々にとって良い時代となることを願っている。
(ホテルてぃだの郷代表取締役)