ススキ繁茂 景色遮断/東平安名崎
「視界広がる岬に戻して」
宮古島を代表する観光名所の一つ、東平安名崎の約2㌔の道路沿いにススキやアダンが生い茂り、周辺の景色を遮断している。ススキは大人の背丈以上に伸びており、岬の両側に広がる海を見られる場所は限られている。「ススキを刈り取って、視界が広がる岬に戻してほしい」との声も挙がっている。管理する市は地元からの要望があれば、県などの関係機関と刈り取る方法などについて協議していく考えを示している。
平安名埼灯台に向かう岬周辺の一部は、テンノウメやミズガンピ、コウライシバ、クサトベラなどが繁殖しており、それらで構成されている一帯は「隆起珊瑚礁海岸風衝植物群落」として県の天然記念物に指定されている。
また、市自然環境保護条例における保全植物種の中には岬周辺に繁殖するテンノウメなどが指定されていることから、市は除草を伴う清掃には慎重な準備が必要としている。
市議会で同岬の管理について指摘したことがある平良和彦市議は「合併前の城辺町の時には、今のようにススキは伸び放題ではなかった。広く遠くまで見晴らせる風光明媚(めいび)な場所だからこそ、都市公園百選や国指定の名勝に選ばれたはずだ」と話し、市に適切な管理を訴えている。