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社会・全般
【花は島いろ】平良英之さん(36歳)
合同会社 東京都沖縄区代表社員
「県出身者つなぐ場」提供
【東京支社】「東京都沖縄区」という一風変わった名前の会社の代表、平良英之さんは平良字東仲宗根出身。ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持ち、不動産やシェアハウスの仲介、ウェブや広告制作といったデザイン事業などを手掛ける。
社名は、東京都23区と「沖縄への思い」を掛けて名付けた。「上京したいと思っている」「既に上京したけれど今後のキャリアに悩んでいる」若者を支援するため、東京で活躍する県出身者を紹介するサイト「島を旅立つ君たちへ」を運営するほか、沖縄居酒屋での交流会開催なども行っている。
企業理念には「知る機会の創出と、将来の選択を」と掲げる。「宮古から東京に出てきて、情報の威力を感じた。知らないせいで、アクションを起こせなかったり、チャンスをつぶしたりしてしまうことが多いと分かった」と話す。
北小学校から北中学校に進み、宮古高校在学時に教師を志した。沖縄国際大学で教職課程を取得し、夢を目指して一直線だった平良さん。転機は、教育実習で戻った母校の宮古高校で、指導してくれた教師から「良い教師になるには、社会に出て経験を積んだ方がいい」と言われたこと。視野を広げたいと、実習後に急きょ就職活動を始め、都内の小売店に就職した。
宮古の友人が働いていた六本木のバーに通っているうち、外資系企業の金融マンと出会って株式投資など資産運用の面白さを知る。自分でも投資を始め、のめり込んだ。顧客のライフプランに基づいて資金計画を立て、投資や保険の経済面から夢の実現を支えるFPを仕事にしたいと思うようになったという。
2009年、FPとして大手保険会社で働き始め、13年には東京都沖縄区を設立するために独立。現在は、県出身者3人と関東出身者2人の5人で会社を運営している。
同社は沖縄出身者の社交の場にもなっているといい、「東京では、沖縄居酒屋に県出身者が集まる機会が多い。ただ、そういう内輪の集まりは、初めての人が飛び込みにくい面もある。会社としてオープンな『場』を作ることで、誰でも気軽に入れれば良いなと思った」と語る。
出身者同士の交流会も積極的に開催し、今月の忘年会は、参加者20人のうち10人が宮古島出身者だったという。「30代や40代で独立して会社や店を経営している人と、自分のキャリアをどうしようか迷っている人を結び付けることで、若者に刺激を与えられたら」と強調した。