養殖モズクを収穫/宮古島漁協
前年比2倍900トン見込む
平良狩俣で2020年産の養殖モズクの収穫が始まっている。宮古島漁業協同組合は、宮古全体の総生産量を前年比2倍の900トンを予想。キロ単価はまだ確定していない。今後の冷え込みで良質の作柄が期待されている。
宮古の前年モズクは、高水温や日照不足などの気象の影響で不作だった。モズク生育の適正温度は25度以下とされる。高水温などの時は生育不良につながると指摘されている。
狩俣では、昨年10月に養殖網に種付けして沖に出し、栽培管理を経て収穫に着手した。収穫ピークは3月ごろで、収穫終了は5月前後を予定。新年度にまたがって収穫されるため、統計の収穫量は新旧年度に区別される。
狩俣の西の浜沖合側では、これから本格的なモズク収穫が開始される。
快晴に恵まれた5日、親子2人が漁船一隻を使って養殖モズクを収穫していた。漁船には収穫用の吸引ポンプを設置。一人が潜って掃除機のようなポンプを使ってモズクを吸い上げ、船上に勢いよく送って吐き出す。船上にいるもう一人が異物を取り除く仕事をこなした。この日は1トン余を収穫した。
狩俣漁港で水揚げされたモズクは宮古島漁協のトラックに積み込まれ、同漁協が運営する加工施設に運ばれた。
狩俣モズク生産グループの一人は「早く安定したキロ単価が決まってほしい」と期待を込めた。
狩俣は宮古を代表する養殖モズク産地。狩俣モズク生産グループは1983年に結成され、現在の会員は20人余。