農地転用が急増/市農業委18年度まとめ
宮古、年間で40㌶
建築ブームが背景に
宮古島の建築ブームを背景に農地の建設用地への転用が急増している。伊良部大橋開通後はホテルや集合住宅用地の需要が顕著で2018年度は40㌶の農地が転用された。19年度も同規模程度の転用が見込まれている。
市農業委員会によると年間10~15㌶程度だった農地転用が18年度には40㌶を超え、19年度も同程度が見込まれている。18年度は宮古空港東側の大型スーパー建設予定地や各地のホテル用地などに転用を許可したという。伊良部大橋の開通効果で平良久貝・松原、伊良部島などで目立った。東仲宗根の東小学校付近でも多かったという。19年度は城辺地区などにも広がっている。
市農業委員会のまとめによると、19年度から18年度までの10年間に159㌶が転用され、年平均では約16㌶となっているが、18年度の40㌶が突出し、10年間の平均値の約2・5倍に達している。
転用には地主自らが転用し住宅などを建築する自己転用と事業などを行うために事業者と地主が一体となって転用を求める場合がある。自己転用は件数や面積はほぼ変わらないものの、事業目的の転用は件数、面積ともに自己転用の約10倍になっている。
農地は耕作をするための農地と採草地・放牧地のことで、農地に建築物を建てることはできない。建築物を建てるためには、地目を変更しなければならない。転用するためには農業委員会などの許可が必要となる。農業振興地域や10㌶以上の一団、土地改良が行われた農地は基本的に転用はできない。