新型肺炎で警戒強化/那覇検疫所平良出張所
下地島空港で水際対策
香港便到着客に健康カード
国内で2人目の新型コロナウイルスによる肺炎患者が確認された24日、国際便が就航する下地島空港では水際対策として、那覇検疫所平良出張所が香港から来島した観光客らに国内滞在中の留意事項などを記載した「健康カード」を配布する取り組みをスタートさせた。感染拡大の勢いが中国で止まらない中、外国からの大型クルーズ船も就航する宮古島においては、海と空の玄関口による水際対策のさらなる強化も含め、警戒を強めている。
この日配布された「健康カード」は、A4用紙の両面に日本語、中国語、英語で注意喚起の文章が記されている。
内容は、中国(武漢)に滞在した人で、せきや発熱等の症状がある場合や解熱剤を服用している場合は、検疫官に申し出るよう求めている。
また、健康状態のチェックとして毎日、発熱の有無の確認、激しいせきや呼吸が苦しくなるなどの症状の有無の確認を求めている。
さらに、せきや37・5度以上の発熱などの症状が出た場合については、マスクを着用して外出を控えることも求めている。
医療機関を受診する際に、武漢に滞在していた場合は事前に医療機関にその旨を電話で連絡し、マスク着用の上で受診して渡航歴などを伝えるよう求めている。
同出張所は、これまでにも水際対策の着実な実施のために海外からの入国者にサーモグラフィー等による健康状態確認やポスターなどでの呼び掛けを行ってきた。
新型肺炎対策について、同出張所の石井博文検疫調整官は「今回は私たちが『健康カード』を配布したが、出張所に職員は4人しかおらず関係機関の協力が必要。今後は、航空会社の協力を得て機内に搭載して配布していきたい」と話した。
この日、香港から下地島空港に降り立った観光客の多くがマスクを着用しており、新型肺炎については国内外で警戒感が強まっている。
中国国内で感染拡大が続いている中、外国からの大型クルーズ船も頻繁に就航する宮古島においては、新型肺炎に対する市民からの不安の声も強まっており、今後の対応や対策に注目が集まっている。