クルーズ船寄港中止/新型肺炎
長引けば経済に影響も/市、関係機関と対応協議へ
市長 予防策徹底呼び掛け
中国武漢市で発生し国内でも感染者が確認されている新型コロナウイルスによる新型肺炎の影響で、中国本土からのクルーズ船寄港が中止になったことを踏まえ、市は経済的影響などについて関係機関で対策会議を開く。27日に市役所平良庁舎で会見した下地敏彦市長が明らかにした。
中国政府が団体渡航を禁止したことを受け、平良港へのクルーズ船に影響が出ている。29日に中国アモイから寄港予定だったクルーズ船はキャンセルとなった。2月以降も状況によってキャンセルとなる見込み。2月はクルーズ船寄港が13回計画されているが、うち9回はアモイからとなっている。
市ではクルーズ船に関係する機関で構成するクルーズ船ミーティングの実務者会議を29日、本会議を30日に開催し、キャンセルによる経済的影響などの課題を抽出する。
会見で下地市長は、市内で発熱、疑いがある場合には保健所などと連携し、迅速に対応する体制になっていることを強調しながらも、市民に「人ごみを避け、せきエチケット、手洗いなど感染予防策を徹底してほしい」と呼び掛けた。
クルーズ船の乗客と下地島空港に国際便で入る利用者の防疫対策については那覇検疫事務所平良出張所が健康カード配布による注意喚起やサーモグラフィーによる発熱チェックを行っている。
検疫で疑いがある場合は保健所、宮古病院、宮古徳洲会病院と連携し重症患者の搬送や検査、診療、治療を迅速に行う体制になっている。市では当面、県や関係機関と情報を共有しながら、市民への情報提供に取り組むとしている。武漢市に渡航歴、渡航者に接触した人でせきや発熱がある場合には速やかに医療機関を受診するよう呼び掛けた。