大学の学びは考え方の習得/桜井氏(沖大前学長)が教育講演会
2010年度伊良部高校PTCA総会と教育講演会が22日、同校体育館で開かれた。講演会では、沖縄大学前学長の桜井国俊氏が「大学で何を学ぶか~島の未来を切り開くために~」をテーマに、高校と大学の違いや、大学での学びとは「考え方を身に付けること」などとする自身の考えを語った。
桜井氏は、高校までの教育が「決められたカリキュラムで学ぶ」のに対し、大学は「自ら学ぶ学び方を学ぶところ」と定義付けた上で「人は一生涯学び続けることで成長し、人生を豊かにしていくことが大切」との考えを述べた。
大学での学びの特徴については「知識を記憶することではなく、考え方を身に付けること」との思いを示す桜井氏。「考え方を身に付けないと新たな問題に対応できない。餠年の長い人生においては、今は見えていない問題も出てくるので、それを解決するためには考え方を身に付けることが必要」と語った。
そのほか、教師から学ぶより、先輩や同年代の学生から学ぶ方が相互に刺激しあうことから効果的な学びになり、自分と異なる世界と出会えるところが大学であるなどの持論を紹介した。
講演会に参加した生徒と父母らは、桜井氏の話に聞き入っていた。講演を終えた桜井氏に生徒会長の池間多躍裕君(3年)は謝意を述べた上で「高校と大学での勉強の仕方の違いなど、これからの進路を考える上でとても参考になった。将来に行かしていきたい」との感想を語った。
講演会終了後はPTCA総会が行われ、09年度の活動と決算報告、10年度の活動計画と予算案が承認された。