鮮度保持施設が稼働/宮古島漁協供用開始式
モズク1・3㌧初入庫
品質向上、販路拡大に期待
宮古島漁業協同組合(儀保正司組合長)は29日、「宮古島漁協鮮度保持施設」の供用開始式を実施した。儀保組合長、下地敏彦市長、長崎祐二県宮古農林水産振興センター所長、モズク生産者など関係者約100人が参加。モズク約1・3㌧が初入庫され、本格稼働を始めた。今後、モズクやアーサ(ヒトエグサ)が品質管理向上で県内外へ安定的に出荷される。
宮古島市水産構造改善事業で整備した。鉄筋コンクリート平屋造りで、延べ建築面積約599・04平方㍍。施設内には冷凍機を4基設置。各冷凍機ともマイナス20度の鮮度を保つ。従来の冷凍施設(マイナス20度)の60㌧と比べ5・3倍の320㌧の収容能力を有している。
総事業費は約3億1530万円。国が3分の2、県が6分の1、市と組合がそれぞれ12分の1ずつを負担。
式典で、儀保組合長は「養殖モズクの品質向上や増産による販路拡大などを図り、安定的に供給していく」と決意を新たにした。
下地市長は「鮮度保持施設は貯蔵容量が320㌧あり、モズク約2万缶分に相当する大変立派なものである。既存の冷蔵施設60㌧と合わせれば、貯蔵能力は380㌧、モズクは約2万4000缶にもなる」と祝辞。
その上で「モズク養殖は宮古島市を代表する水産業として成長し、1000㌧を超える生産量を誇るようになった」と述べた。
長崎センター所長は「鮮度保持施設を最大限活用し、宮古島の水産業発展、地域振興に全力で取り組んでほしい」と激励した。
式典に続いて供用開始式、内覧会、祝賀会が行われた。