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政治・行政
2020年2月11日(火)8:58

「オール沖縄」分裂の公算/県議選・宮古島市区

現職以外の候補擁立の動き

 6月の県議選で、革新勢力を中心とする宮古の「オール沖縄」が分裂する公算が大きくなってきた。宮古島市区の現職亀濱玲子氏が出馬の意向を固めたことを受け、これを不服とする勢力の間で別の候補者を擁立する動きが表面化。陣営内部では市議の國仲昌二氏を推す声や、前県議で立憲民主党県連副代表の奥平一夫氏の名前が取り沙汰されている。同区2議席を争う県議選は、保守、革新ともに分裂選挙の様相だ。

 オール沖縄陣営は、昨年11月に候補者を選定する協議会を立ち上げて議論を重ねてきた。分裂して敗れた前回市長選のしこりを解消し、一枚岩となって県議選を乗り越え、勢いそのままに次期市長選に挑むというシナリオを描いていた。

 だが、協議会では現職を推す声がある一方、白紙の状態から選考を求める意見が対立し、「最後まで歩み寄れなかった」(協議会世話人の國仲氏)という。

 そのさなか、自治労市職員労働組合が現職亀濱氏の推薦を決定。亀濱氏も8日までに出馬する意向を固めて報道各社に表明した。

 この候補者選考作業中の意向表明が一部支持者の不満を買い、別の候補者を立てる動きが表面化した。

 内部では、協議会の世話人を務めた市議の國仲氏のほか、前回市長選を戦った奥平氏を擁立する動きがある。両氏は10日の本紙取材に対して、それぞれ自身を推す声があることは認めながらも、「(出馬は)考えていない」と否定した。

 國仲氏は「今の宮古のオール沖縄は一枚岩とは言えない状況にある。だが、知事を支える議席を落とすわけにはいかない。そういう共通認識があれば、議論は良い方向に進むはずだ」と強調。自身の出馬には言及せず、あくまで一本化にこだわる考えを示した。

 一方の奥平氏も「一本化の道は捨てられない」との考えだが、現状のままでは陣営内の溝は埋められないと指摘。自身の出馬は完全否定しながらも、國仲氏を推す声には「軽々な判断は禁物だが、有力な候補者ではある」と含みを残した。


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