急患搬送体制の強化要請/美ぎ島美しゃ市町村会
【那覇支社】宮古・八重山地域の5市町村で構成する「美(か)ぎ島(すま)美(かい)しゃ市町村会」の首長らは10日、県庁に謝花喜一郎副知事を訪ね、「先島地区における急患搬送体制の維持・強化」に向けた新ヘリポートの整備を求める要請書を手渡した。多良間村の伊良皆光夫村長らが参加した。
多良間村や八重山圏域などからの急患搬送を受け入れている県立八重山病院では、これまで同病院に隣接するヘリポートと新石垣空港を併用して患者を受け入れてきた。
しかし、石垣市で行われる市役所新庁舎建設や旧空港跡地区画整理事業のため、昨年12月からは今まで使ってきたヘリポートが利用できないようになり、搬送拠点が新石垣空港内海保石垣空港基地となった。このため、搬送に要する時間が増えて課題となっているという。
謝花副知事は「これは石垣市だけの問題ではなく、隣接する竹富町、与那国、多良間村、宮古島市においても大変重要な課題だ」と述べた上で、「県として、しっかりとヘリポートの整備をすべきだと認識している」と述べ、県の責任で石垣市に新ヘリポートを整備する考えを示した。
要請後、伊良皆村長は取材に対して「これまでも石垣海上保安部の航空基地のお世話になって多くの住民の命が助けられている。(ヘリポートの問題は)1分1秒を争う命に関わることなので、八重山病院の近い所に建設し、安心して搬送ができるようになることを期待している」と述べた。
要請は、玉城デニー県知事宛て。同日、新里米吉県議会議長へも要請を行った。宮古島市区選出の亀濱玲子県議(社民、社大、結)らも同席し、県に対しさらなる離島振興の促進を求めた。