キビ反収、品質競う
仲里さんの畑で競作会調査/下地洲鎌
サトウキビの反収(10アール当たりの収量)や品質を競う「2019年度県さとうきび競作会」の全刈り調査が12日、下地洲鎌にある仲里ヨシさん(89)の畑であった。肥培管理をしている息子の健一さん(65)は「上位に入れれば」と期待した。
宮古地区で唯一の調査となった仲里さんのサトウキビは春植えで、品種は春植えに向くとされるRK97-14(通称・農林33号)。昨年2月に植え付けた。健一さんは「植え付け期に雨が多かったので手間取った。またかんがい施設(スプリンクラー)がない畑なので、夏場のかん水に苦労した。さらに台風が3回も来たので、キビが倒伏し、除草作業が思ったようにできなかった」と振り返ったが、農協関係者は「春植えの平均反収は4トン程度だが、2倍以上は期待できる」と話した。
刈り取り作業には行政をはじめ農協、製糖工場、生産組合など複数の関係団体から約60人が参加。競作会での上位を目指して刈り取り作業に汗を流した。
競作会は4月下旬の「さとうきびの日」の関連行事。農家の生産意欲の高揚に伴う生産振興が狙いで、優良農家を調査・表彰し、その成績を広く紹介することによって県全体のサトウキビ栽培の振興につなげる。刈り取り調査は沖縄本島北部、南部、宮古、八重山の4地区で行われ、結果は4月23日に那覇市で行われる表彰式で発表される。