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社会・全般
2020年2月20日(木)8:54

【行雲流水】(新型ウイルス、沖縄本島上陸)

 沖縄本島在住のタクシー運転手(60代)が新型コロナウイルスに感染した。クルーズ船での集団感染のみならず、いよいよ東京、千葉、神奈川、和歌山、北海道、沖縄など各地へ飛び火している

▼政府は「水際での防止」方針を「市中でのまん延防止」に切り替えたようだ。PCR(遺伝子配列抽出)検査能力を1日3800件(現在の約10倍。全国ベース)に強化したとのこと。検査体制だけでなく、感染者の受け入れ隔離体制の整備も必要になろう

▼県医師会の宮里達也副会長は、沖縄では「1~2カ月で何万人も感染ということは避けたい。1年かけて緩やかな流行で抑えることが理想だ」と語る(17日「琉球新報」)

▼宮古島は離島ゆえに、空港での水際作戦がまだ有効かもしれない。熱感知器によるチェックや消毒器の設置などだ。まずは、ウイルスの侵入防止に全力を傾注すべきであろう。全国に先駆けて〝汚染地域〟になることだけは避けたい

▼それでも侵入をふせげない場合を想定して、第2段作戦(まん延防止対策)を準備することも必要だ。専門的知見を有する県立宮古病院・保健所、検疫所の見解を網羅した独自対応指針の策定もありうる。行政、空港、病院、交通、ホテル等関係者が協力体制を組んで、しっかり対処してほしい

▼宮古島で感染者が出た場合のダメージは、大きい。離島は閉鎖空間だとの印象があるため、観光予備軍の耳に入る風評被害は浸透しやすく、残像は長く残るであろう。観光関連産業が受けるダメージの回復は容易ではない。中国の悪戦苦闘は〝対岸の火事〟ではない。(柳)


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