新型肺炎で予防策強化/宮古島市
危機管理要綱を策定/イベント時の留意点確認
新型コロナウイルスの広がりを受け、宮古島市が健康危機管理対策要綱を策定した。市の内部で横断的に情報交換を行い、適切な即応体制を保持する。20日の第1回会合では、イベント時における留意事項等を確認した。体調不良の人への参加自粛要請のほか、マスクの着用と手洗いを呼び掛ける。島外からの参加が多い行事については、流行の状況を注視しながら、延期や中止を視野に入れて対応する方向性を定めた。
新型コロナウイルスが県内でも発生していることを踏まえ、市独自の要綱を策定した。要綱には、新型感染症に限らず医薬品、食中毒、飲料水など何らかの原因で生ずる市民の生命・健康を脅かす事態への対応を明記。健康被害の発生予防や拡大の防止、治療等の業務に全庁体制で当たる。
関連する情報は健康増進課内で一元化し、各部各課で共有して対処する。
要綱で定めた健康危機管理対策連絡会議が20日に初めて招集された。委員長には長濱政治副市長、副委員長には垣花和彦生活環境部長と下地律子福祉部長が就いた。そのほか各課の課長が委員に名を連ねた。
会合で長濱委員長は「新型コロナウイルスにどう対応するか。市役所が共通認識を持って対策を講じる必要がある」と述べ、意識を高めて市民の健康管理対策に当たるよう指示した。
引き続き要綱や県内の感染症発生状況および国や県からの通達文書、管内の医療体制を確認した。19日現在、管内では疑い例を含む検査は1例もないとする情報なども示された。
感染予防対策についても協議した。イベント開催時には、会場の入り口にポスター等を張り出して注意を呼び掛けることを全体で確認した。そのほかの留意事項として▽体調不良(せきや発熱、倦怠感等)の人の参加は控えてもらう▽せきエチケットや手洗い等感染予防に努める▽特に屋内では人と人の間隔をなるべく取るようにして換気を小まめに行う-ことを掲げた。
また、島外から参加が多いイベントについては、流行の状況を注視しながら慎重に対応していくことを申し合わせた。状況によっては中止や延期という選択肢を除外せずに取り組む。
すでに新型コロナウイルスの影響は管内でも出始めており、今月日に予定されていた県事業の外国人介護人材活用促進セミナーが中止になっている。2カ月後にはトライアスロンが予定されているが、大会には国内外から多くの選手が集う。新型感染症の終息がなければ、開催の有無も議論の対象になりそうだ。