知的財産の活用支援
3団体が協定書を締結/セミナー、研修開催
市(下地敏彦市長)と宮古島商工会議所(下地義治会頭)、日本弁理士会(清水善廣会長)の3団体は21日、市役所平良庁舎で知的財産の活用による産業振興のための協力に関する協定書を締結した。弁理士会が講師を派遣し、セミナーや実務者研修会、ビジネス支援を行い、知的財産について理解を深める。市町村自治体との協定締結は、九州および県内で2例目。
知的財産とは、知的活動によって生み出されたアイデアや創作物などの総称。音楽、映画、絵画などを保護する著作権、発明を保護する特許権、デザインを保護する意匠権などがある。
協定書では、市などが知的財産を活用して各種政策を実施する際に、日本弁理士会が知的財産の専門家として協力することに合意。この日は3団体の代表が締結式に参加し、協定書にそれぞれ署名した。
下地市長は「宮古島には中小企業が多く、知的財産について十分な理解がされていないと感じる。市内事業所がセミナーなどに参加し、知的財産をより深く理解することで商品開発につなげてほしい」と期待した。
清水会長は「知的財産の活用が広まることで、産業の発展に貢献したい。弁理士による支援活動によって、知的財産権の活用への理解が高まると考えている」と語った。
下地会頭は「市場拡大や信頼度アップ、収益拡大につながると思う。商工会議所として知的財産の普及に努めたい」と述べた。
この日は知的財産セミナーが同会場で実施され、地域ブランドや電気自動車などをテーマに講演会が開かれた。