環境影響評価書に知事意見/宮古広域公園整備事業
【那覇支社】県環境部は21日、前浜ビーチや下地与那覇など約50・2ヘクタールで計画されている宮古広域公園整備事業の環境影響評価書に対して「(公園からの)汚水排水が適切な予測になっているか確認できない」などとする知事意見を発表した。県土木建築部は、知事意見を踏まえた上で2020年度中の事業着手と21年度以降の工事実施を目指している。
同事業は、県内圏域で唯一、広域公園が未整備となっている宮古地区でレクリエーション需要に対応する公園を整備するもの。基本理念としては、「宮古の美しい青い海とそこで育まれた自然と文化を生かした(仮称)『ミャークヌ・オー・イム・パーク』の実現」を掲げている。
今回の知事意見は、同事業が周辺環境に与える影響を予測・評価する「環境影響評価書」に対して行われた。知事意見では、「汚水排水計画が適切に示されていない。本事業の全施設からの汚水排水計画について具体的に示した上で、適切に予測・評価すること」とした。
また、「重要な動物種については、生息環境の減少に対する具体的な評価内容が記載されておらず、専門家等からの意見聴取も踏まえていない」とも指摘している。
このほか、▽植栽計画には宮古島に自生していない種や外来種が含まれており適切ではない▽工事実施での影響が最大となる時期が分かるよう建設機械数を改めて整理すること-などの意見も出された。