豚熱、県内6例目が発生
うるま市の養豚場、殺処分へ
【那覇支社】県は25日夜、県内6例目となる豚熱(CSF)感染が、うるま市の養豚場で確認されたと発表した。玉城デニー知事は、26日午前0時から県特定家畜伝染病防疫対策本部会議を県庁で開催して対応を協議した。25日に感染が確認された養豚場で飼養している豚は1039頭で、県は26日から殺処分などの防疫措置を開始した。
県によると、同養豚場は5例目が見つかった場所から約700㍍の距離。これまで感染が発生していた養豚場の移動制限区域内(半径3㌔㍍)での清浄性確認検査を行うため24日、家畜防疫員が立ち入って採血したところ、遺伝子検査で「陽性」と判断された。25日に実施した臓器での遺伝子検査でも「陽性」となり、CSFと確定した。
CSFは、うるま市で1月8日に県内33年ぶりとなる発生が確認され、これまで5例8養豚場の1万903頭が殺処分されていた。5例目の発生は2月2日。県は27日にも搬出制限区域(半径10㌔㍍)を撤廃する方針だったが、今回の発生で延期となった。
政府は19日、県が策定したワクチン接種計画を承認しており、県は沖縄本島で飼育されている約20万頭にワクチン接種を実施する方針。
流通への影響について、長嶺豊農林水産部長は26日の県議会(新里米吉議長)一般質問で、「1月の県内と畜頭数は前年比1割減となっている。搬出制限区域内の豚は検査に基づいて出荷を認めており、今後徐々に回復すると見込んでいる」と述べた。