沖糖、操業を2日間停止
雨続き 機械収穫滞る
沖縄製糖宮古工場はここ数日の降雨の影響で原料搬入が滞っているとして今期の操業を11、12の2日間止める。サトウキビを収穫する機械ハーベスターがぬかるんだ畑に入れないためで、生産農家には手刈りでの収穫を呼び掛けている。過去に雨の影響で操業終盤に一時ストップしたことはあるが、初期の段階では初めて。宮古製糖城辺工場は、通常より生産処理の速度を遅くして対応するという。
沖糖の今期の1日当たりの搬入量は手刈り収穫1000㌧、ハーベスター収穫900㌧の計1900㌧を計画していたが、雨の影響でハーベスターがほとんど稼働せず、1日当たりの搬入量は1400㌧台と低くなっている。このため、11、12の2日間は生産ラインを止め、原料が工場に集まってから再開するという変則的な操業を余儀なくされる。
工場の処理能力からみた搬入量は1500㌧以上が基本。それ以下になるとバガスを利用する自家発電から割高な重油に頼ることになり、砂糖を生産するのにかかる費用に重大なリスクが生じるという。
同工場管内(平良、下地、城辺長間の計38地区)でハーベスターで収穫する面積は約50%が見込まれていることから、同工場では天気の回復に期待している。
一方、宮糖は10日までの4日間で約4600㌧の搬入があった。沖糖よりハーベスターによる収穫面積は少ないが、それでも初期の計画より約300㌧減少している。
工場では1日当たり1650㌧の搬入量が望ましいとしており現在は、処理スピードを落として対応している。担当者は「処理能力は段々とアップさせていくが、こう雨が続くと二つのラインのうちの片方を止めることも検討せざるを得ない」と話している。
同製糖の多良間、伊良部の両工場には現在のところ影響はないという。