火災原因、特定できず/首里城
那覇市消防局が会見
【那覇支社】那覇市消防局は6日、記者会見を開催し、昨年10月31日に首里城が消失した火災について「原因の特定は難しい」との調査結果を発表した。発火原因については、「(正殿内北側に設置され、コンセントから延長コードで接続していた)LED照明を有力視していた」としたものの、断定するには至らなかった。
同消防局は、火災後に調査人員として延べ657人で原因の調査に取り組んできた。証拠を傷つけないよう、がれきも手作業で撤去したという。
調査では、LED照明に接続していた延長コードが細切れの状態で発見されたほか、がれきからは溶け出した金属片など50㌔以上を収集した。ただ、延長コードや金属片の焼損が激しく、検査では火災原因を特定することはできなかったという。
一方、同消防局の担当者は「(LED照明や接続している延長コード以外で)通電していた機器の配線等は金属配管内にあり火災原因としては考えにくい」「たばこなども発見されなかった」などと述べ、LED照明関連が原因として可能性が高いとの見解を示した。
県警も1月、火災原因は特定できなかったとの調査結果を発表している。玉城デニー知事は6日、「出火原因の特定には至らなかったが、管理者としての責任は重く受け止めている。第三者委員会で再発防止の観点から防火対策と管理体制のあり方について検証・検討を行っていきたい」とのコメントを発表した。