467人にサクラ咲く/3高校HPで合格発表
校内掲示せず、感染予防/新型コロナ
2020年度県立高校入学者選抜学力検査(高校入試)の合格発表が11日、各校で行われ宮古地区では3校に467人が合格した。新型コロナウイルスの全国的な感染拡大に伴い、今年は感染予防の観点から合格番号の校内掲示は行わず、各学校のホームページ(HP)でのみ行われた。
発表後の各学校には合格した生徒が訪れ、必要な資料を受け取っていた。不安な社会情勢の中で迎えた「15の春」に満開のサクラを咲かせた生徒たちからは「よっしゃー、合格だー」との声が聞かれ、元気いっぱいに仲間と抱き合い喜ぶ姿も見られた。
宮古地区の合格者は宮古高校が258人、宮古総合実業高校が157人、宮古工業高校が52人だった。
宮古高校で一番最初にオリエンテーションの案内書を受け取りにきた砂川アンさん(城辺中)は「合格してほっとしている。高校生活では新しい友人をつくり、部活を含め新しいことに挑戦する3年間にしたい」と意欲を示した。
宮古総合実業高校に合格した上原衣織さん(伊良部島中)は「みんなと一緒に喜び合えなかったのは寂しかったが、LINEで連絡がたくさん来たのでうれしかった。高校生活ではたくさんの新しい友人をつくりたい」と話した。
宮古工業高校に合格した川満凜瑛琉さん(西城中)も「中学校生活の最後は休校になって寂しかったがそれでも、こうして合格できてうれしい。高校生活では資格を多く取り、バスケットボール部に入って頑張りたい」と笑顔になった。
一方、保護者側も今回の合格発表については例年とは違う形で緊張したようだ。
娘と一緒に、インターネットで合格番号を確認したという30代の母親は「午前9時の時報とともにチェックしようとしたが、アクセスが集中してなかなかつながらなかった。どきどきだったが、番号を見つけた時はうれしかった」と声を弾ませた。
そのほか、学校側もいつもとは違う合格発表の雰囲気にとまどいを隠せず、ある高校の教諭は「ホームページで発表の後、オリエンテーションの案内書を取りに生徒たちが一斉に訪れるのかと思っていたが、まばらだった。校内は閑散としていて、いつものような子どもたちの歓声や華やいだ雰囲気はなかった」と寂しそうに話した。