砂、砂利など251トン移入/18年度平良港
前年度比7倍 過去最高更新/建設業好況を反映
沖縄総合事務局運輸部はこのほど、直近の最新統計の2018年度での平良港における船舶積み卸し実績をまとめ、公表した。品目のうち、生コンクリートの材料となる砂、砂利、石材の移入量が建設業の好況で前年度より約7倍の251トンと過去最高を更新した。島外からの移入が急増した背景はホテル建設ラッシュなどが要因とみられる。
18年度以前の砂、砂利、石材の移入状況によると、伊良部大橋が開通した15年1月31日までの最高移入量は13年度の68トンだった。
大橋開通後の16年度は69トンが移入され、過去最高を記録。しかし、17年度は前年度より33トン減の36トンまで落ち込んだ。18年度、前年度より215トン増の251トンと急増し、過去最高を更新した。
生コンクリートは、セメントや水、細骨材の砂、粗骨材の砂利を練り混ぜて一体化の状態にさせたもの。
砂、砂利、石材の移入急増に拍車を掛けたのは、公共工事や民間工事が活発に展開されたからとみられる。
リゾートホテルやアパートの建設が相次ぐ中、みやこ下地島空港ターミナル、市未来創造センター、陸上自衛隊宮古島駐屯地などの大型工事が本格化した。建設スピードが需要に追い付かない状態や、新築アパートの借り手が多く空きゼロという空前の好景気から、宮古島バブルと呼ばれる。
県文化観光スポーツ部は昨年8月、2018年の宿泊施設実態調査結果を発表した。18年末時点の宮古島市の「ホテル・旅館」は前年から12軒増えて58軒。「ペンション・貸別荘」は前年から11件増加し97軒となった。
市内の建設業の代表者の一人は「今なおアパート建設は続いている。そのために今後も生コンクリートの供給・需要が増えることが予想されることから、砂、砂利、石材の移入も増えるだろう」と個人的に分析した。