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社会・全般
【行雲流水】(経済にかげり)
新型コロナウイルス騒動で経済にかげりが出てきた。人・モノ・カネの流れが滞ると、随所に〝しわ寄せ〟が生じる。宮古の方言でいう「ウマんガッパラ、カマんガッパラ」(こちらでぶつかり、あちらでぶつかり)だ
▼宮古経済の支柱は、復帰前はサトウキビ、復帰後は公共工事だったが、今は観光だ。とりわけ伊良部大橋完成後の観光は、大黒柱になりつつある。だが今年は新型コロナウイルス騒動で国内外の観光客が激減。〝縮み〟に伴う諸問題が表面化しつつある
▼宮古の域内総生産(GDPに相当する)の規模は約1500億円。昨年の農畜産物販売額は約140億円(うち、サトウキビは64億円)、公共工事請負金額はほぼ300億円。そんな中で、昨年の観光消費額は600億円を上回ったとみられる
▼観光消費額の内訳は空路客約541億円(74万人)、海路客約億円(40万人)であった(客数に「宮古における観光客1人当たり消費額―空路客7万3139円、海路客2万1487円」《沖縄県文化観光スポーツ部「平成30年度観光統計実態調査」》を乗じて推計)
▼今年は国勢調査(5年に1度)の年。宮古の産業構造の変化が統計上はっきり表れる年になるはずだったが、どうなることやら。経済の急激な膨張も急激な縮小も、社会や家庭に混乱をもたらす(前向きと後ろ向きの違いはあるが)。夏までには景気が回復することを祈るばかりだ
▼なお、5年前の就業者総数約2万3000人の産業別構成比は、第1次産業20%(沖縄県5%)、第2次産業14%(同15%)、第3次産業66%(同80%)であった。(柳)